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執筆者の写真VOC外猫診療所

子猫の様子2日目

更新日:2022年6月22日

 子猫の様子2日目です。予想通りしっかりトイレでウンチしてくれました。検査結果問題なしでした。顕微鏡でみることの出来るのは基本的には寄生虫卵の有無、コクシジウムという原虫の有無になります。あと消化の具合、腸内細菌の様子くらいでしょうか。より詳しい検査となりますと院内でのジアルジア検査キット使用や外部機関への検査依頼となります。



▲今朝も食欲旺盛です。お皿は浅いものを用意しました。陶器製だと臭いが移らないので良いそうですが、とりあえずあるものを使ってます。食器はこの子専用で洗う時はハイターに30分位つけて洗うようにします。使い捨ての紙皿で洗わず捨てるのも良い方法だと思います。


▲ウンチトイレに出来ました。ここでオシッコ・ウンチすることをしっかり覚えるまでむやみに外に出しません。もちろん感染ウイルス持っている可能性があるので当分自由にケージ(キャリー)外には出しません。




▲床に敷くものは新聞紙がお勧めです。咬み散らかさなければペットシーツでの良いと思います。タオルは洗う時に注意しなければならないのでお勧めしません。病気陰性であるのが確認できればタオルでも良いと思います。猫砂はトイレ出来ているのであれば、毎回新しいのに交換してください。寄生虫卵によっては排泄直後では感染力が無いものの、2日位すると感染力が備わるものがあるためです。


▲軟らかい部分の糞便をつまようじの先でチョビッと採って、スライド上に生理食塩水1滴で広げて観察したものです。これを直接法といいます。半透明で角張った長方形のものが多数観察できます。これは餌の中に入っていた肉成分が余り消化されず出てきたものです。良く消化されていると角が丸くなっていたりもう少し小さく分解されたりします。全ての物質が同じような状態で消化されているわけではないのですが、この軟便は角張ったものが明らかに目立って多いことがわかります。


▲先程の糞便をさらに拡大したものです。四角い肉成分の内部に縦の筋が観察できます。これは筋線維で、良く消化されていると見えなくなります。ほとんどの肉成分で筋繊維が認められます。今後食餌の量が安定してくれば消化不良は改善されるはずです。


▲写真は浮遊法で糞便検査を行っているところです。遠心分離器と薬剤を用いて糞便を処理し虫卵を浮かせて調べる方法です。食塩を飽和させて調べる方法もありますが、当診療所でこちらを採用しています。時間かかりますが、観察時に余計なものが混ざらなくて、虫卵を発見しやすいのでこの方法を採用しています。今回の検査では何も出てきませんでしたがあと2〜3回は行うつもりです。

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